第四章

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「ね、ねえ。すごい『危険だよ!』みたいな音が聞こえるんだけど! 今何が起きてるの!?」 「中国の管理AIが私たちを敵と判断して路上の武装ロボット総出で攻撃してきています」 「なんで!?」 「中国はAI汚染を受けた国ですから、正常な統制が取れていないのです。一度高度を取って、地上からの攻撃を無効化します。……あ」 「……なに、最後の『あ』は?」 「レーダーに反応。後方から三機の戦闘機が来ます」 「戦闘機!?」 「全速力で逃げます。3、2、1、ゴー!」 「うわぁぁぁぁぁ!」 「……さすが戦闘機ですね。引きはがされるどころか接近してきています」 「ダメじゃん!」 「……? 後ろからさらに一機」 「……」 「っ! 戦闘機、一機撃墜されました!」 「へ?」 「二機目も撃墜、三機目も。……どうやら、味方のようです」 「……ほんとに?」 「前方の個人ジェット、聞こえる?」 「え? 日本語?」 「私が翻訳フィルタをかけています」 「なるほど」 「おーい、反応がないなら、そっちも墜とすよ?」 「ちょ、ちょっと待って!」 「あ、出た出た。今ここらで変なことすると下の奴らの怒りを買うから早く上がりな。私もできる限り随伴するから」 「あ、ありがとうございます」
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