全体のあらすじ

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語り部は言う。 「人間の脳波、行動する時に出る微弱な電波、  一昔前にはオカルトの類と言われたオーラまで、  再現し、ロボット技術に応用され、  微細な感情表現まで出来るようになったロボットたち、  そのロボットたちがやることなんて1つしかありません。  戦争ですか?  ある意味戦争でしょうか?  人間にとって代わることですか? 少々惜しいかな?  正解は芸術分野に参加することです!  さぁさぁさぁさぁ! 今日はロボットお笑いバトル”ロボワラ!”の準決勝です!  お越しの皆様、大いに笑ってやってください!  それでは1組目! 正統派漫談家『花形の庭野郎』です! どうぞ!」 「ついに始まってしまった」とポツリと呟いた異能力漫才師『チャイチ』のチャ太、 相方のイチ助はいつも通りのハイテンションで羨ましい。 ロボットでも緊張をする、こんな微細な感情表現はいっそのこといらないと思ってしまう。 手が震え、じんわりと額に汗さえも滲むチャ太。 舞台袖で、変型漫才師『てぃーむHK』、乳牛型ロボットの漫談『にゅう』、 正統派モジリ漫才師『モジワン』、お笑いロックアーティスト『ナベグラ069』、 ミサイル漫才師『ガタロケット』などの優勝候補のネタを見て、へこむものの、 なんとかネタをやり切り、決勝戦へ進出を決めた。 決勝までの1ヶ月間、いろいろな舞台をこなし、 誰も見ていない、誰も見ることが出来ない、噴水の真ん中で漫才、のような荒い営業もこなし、 イチ助がそういう営業に出たくない、また、気の緩みから遅刻が多くなり、 チャ太とイチ助が喧嘩して解散しそうになったりしたり、 決勝戦の1週間前に、ロボットが大事件を起こし、 ロボットを自由に行動させてはいけないという論議が進み、 ”ロボワラ!”の開催中止騒動などもあったが、ついに決勝戦となった。 決勝はチャイチ、てぃーむHK、にゅう、モジワン、 ナベグラ069、ガタロケット、MCリリク、ロボ山ロボ村、の8組。 この戦いを制し、ついにチャイチが優勝し、初代チャンピオンに輝いたのであった。
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