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イチ助:おぅぇっ? いいのっ? 観に来てくれるのっ?
というかそんなデカい声出せたんだ! チャ太って!
チャ太:いや現場で何かあった時はいつも大きな声出しているでしょ、僕。
イチ助:俺はほら、現場のことよく知らないから、隠れて釣りとかしているし。
チャ太:それは本当にダメだと思う。
まあそれを咎めるのは僕の役目じゃないし、
今の僕の役目はイチ助のお笑いステージを観に行くことさ!
イチ助:良い役目だなぁ、でもその役目、終わるかもしれないよ?
チャ太:……まあ観に行けば終わるだろうけども、何? その言い回し。
イチ助:まだシメジ!
チャ太:……秘密?
イチ助:いいね! ツッコミ向いてるよ!
チャ太:イチ助はちょっとボケが向いていないかもしれないね……。
(お笑いステージの会場の外観(ここからのカッコ内は一枚絵で表現))
(舞台に立っているイチ助、それを観ているチャ太)
(ネタをやっているイチ助にゴミが投げつけられている、あわあわしながら見ているチャ太)
(ネタをやったロボットや人間が全員ステージ上に立つエンドトーク)
(そこで変なポーズをしているイチ助、またゴミが投げつけられている)
(もはや呆れている表情のチャ太)
(場面転換)
(夜の公園)
イチ助:愛され系でスマンな、へへっ。
チャ太:いやもう正直に申し上げると嫌われ系でしたけども……。
イチ助:俺さ! 才能無いんだよねっ!
チャ太:ハッキリと言い切りましたね……。
イチ助:でもさ! 俺! お笑いがやりたいんだよ!
この世界ってさ、土木工事ロボットとして作られたとしても、
好きに仕事を選んでいい世界じゃん!
チャ太:世界だなんて大きく言いましたね。
イチ助:だって世界って大きいじゃん。
チャ太:世界は、大きい……。
イチ助:そう! 大きいモンを大きいって言うのは普通だろ!
やっぱ俺嫌なんだよね! 最初からレール敷かれているのっ!
土木工事ロボットだって言われた時、即、別なことやろうって思ったもん!
チャ太:……でも、僕は、僕とイチ助は、
土木工事ロボットとして最適な機能を持って生まれたんだよ、
一番向いていることをしたほうがいいと思うんだ、あっ、僕はそう思う。
イチ助:チャ太って真面目なようでバカだね。
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