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「じゃあコウちゃん。コウちゃんでいいかな。あなたならこれも許してあげる。」
そういうとビキニを肌蹴て胸の膨らみを露にさせた状態で、その突起物を浩市の口に含ませた。柔らかな香りと共にむっとする女の匂いが浩市を襲う。
すぐさま反応する浩市は、その突起物を恐る恐る吸ってみた。
「やっぱり思ったとおりだわ。あなた無茶が出来ない人ね。普通のエッチなオジサンたちは、何にも言わなくてもかぶりついてくるのよ。嫌よねえ。」
ミキのその言葉を聞いて、今現在のベンさんとヒデちゃんの様子を想像してしまった。
「ボクも慣れてしまったら、そんな連中と同じになってしまうだけですよ。まだ遠慮してるだけですよ。」
「うふふ、いい人ね。」
ミキは再び浩市の唇を迎えに行く。またぞろ浩市はミキの唇と祠の中の女神に翻弄される。それはまさに夢の中のような居心地だった。
次にミキの唇が浩市の唇から離れたとき、溜息と共に浩市の口から言葉が漏れた。
「ありがとう。」
意識して放った言葉ではなかった。桃源郷を髣髴させる妖艶な口づけに、本能のままに出た言葉だったに違いない。
そしてまたぞろミキが呼ばれるコールが聞こえる。
ミキが「ちょっと行ってくるね」と言って席を離れると同時に、キョウコが「また会えたね」と言って浩市の隣りに座ってくる。
「またすぐに会えて嬉しいです。あのう、あなたの匂いをもらっていいですか。もう一度あなたの匂いが欲しいです。」
「うふふ、変な人ね。」
「おかしいですか?」
「うん、ちょっとおかしい。でもそんなに変態っぽく感じないのはなぜかしら。」
「お願いがあるんですが。」
「何かしら。」
「ちょっとだけ甘えさせてもらってもいいですか。」
「ん?どんな風に?」
浩市は無言のままキョウコに抱きついて、ただ首筋の匂いを堪能していた。
キョウコはその様子を見て「困った子ね。」と言って浩市を抱きしめていた。
しばらくその状態で固まっていた二人だったが、キョウコは浩市の顔を拾い上げて唇を求めた。
「可愛い人ね。もっと早く知り合いたかったわ。」
少し陰のある笑みを浮かべながら、意味深な台詞を投げかけた。
「ボクもです。」
そんな会話の後、ミキが戻ってくるタイミングとなり、キョウコとミキが入れ替わって浩市の隣に座る。
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