コードストーリー

それは遠いようで近いような
未来の話。

『これは誓戦(せいせん)だ。』

青空の下、空に浮かぶ円形の天空闘技場に声が響いた。
フィールドの中心には二人の戦士。
互いに剣をかがげ、交差させて相手を見据えていた。

「キィン…！！！」

剣をぶつける音が響いて、
両者が間合いをとるように後ろに跳んだ。

国を賭けて二人は戦っている。

その二人を少し高みの位置から伺う二つの円形の浮遊物体がある。

その中にはそれぞれ人影があった。

「ぐっ…！」

一人の戦士が体勢を崩した
それを見逃さずもう一人の戦士が剣を振りかざす。

パキィン…！

鏡が割れるような音が響いて、
額についた赤い宝石が割られると、
体勢を崩した戦士がその場で座り込んだ。

「ウィナー！カズロウ！！」

高々と場内に響き渡るアナウンスに、
勝利を納めたルーシアはホッと安堵の息を吐いた。

手も足もあまり疲れていない。
今日の相手もまたあまり強くはなかった。
また勝てた…。

ルーシアは空中に現れた階段を降りて、
フィールドから出た。

時は20XX年。

人類は進化を続け、
また科学は途方もなく発展していた。

陸地にだけとどまっていた国は
今や宇宙へと広がっていた。

また空や海にも国ができ、