第1章 いつものグループ

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私、水澤 あいかは8人グループに入っている。この教室の中で一番大きなグループだ。 ひとまずは、中学校生活は今年一年間は安心だろう。 「ねぇ、あいかは白井 桃さんのことどう思う?」 グループの一人に話を振られた。白井さんというのは、この教室の中で一匹オオカミ的。つまり、一緒にいる友達なんていないってこと。私は正直、話したことがないからどうも思ってはないけれど... 「普通、かな?あまり話したことないから嫌いではないよ」 「そうだよね?、私も話したことがないからわからないんだけど、可哀想だから私たちのグループに誘ってあげようかなと思って」 グループリーダーが言っているのだから嫌だとは言えず、私を含めた7人は、賛成と返したのだった。 昼休みの時間、それは行われた。 「白井さん、私達の所においでよ」 リーダーが誘いに行く。 「...わかりました。」 「よっしゃ、おいでおいで?」 白井さんは私の中で少しだけ怖い存在だった。 8人グループの中に入った途端、質問攻めにあった。 「いつも何しているの?」とか、「どんな本読んでるの?」とか、とにかく色々。 「8人はいつも一緒に行動しているの?」 「勿論!皆、友達だからね。」 白井さんの顔が険しくなった。 「へー、いいですね。」 その後、白井さんは理由をつけて私達のグループから出て行った。 「なーんか釣れないよね、白井さん」 「きたくなったら来るよ」 私はそう発言したのだった。
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