第1章

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「冗談だよ。レーザーガンのセーフティは?」 「解除されてます。……距離10を切りました!」 「デカイな。昔のスパイ衛星の残骸か」  ユウイチは座席に着き、シートベルトをして、トリガーを片手で握る。 「酒臭っ! 係長、また飲みましたね? 勤務中ですよ」 「いいから、モニターを見てろ。…………目視で確認。今度こそ見~付けた」  ユウイチは照準をデブリに合わせて、バキュン! バキュン! ドカーン! ――。 『デブリ消失! デブリ消失!』 「流石は係長! 酔っ払いでも正確だ」 「射線軸に船がなくてよかった。じゃあ、係長室に戻るから、後よろしく」  ユウイチはシートベルトを外して砲座から出る。 「係長! 報告書は!?」 「田中に任せる」
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