3/8
前へ
/32ページ
次へ
《ブリック1了解》  「ブリック2了解」  ガラン、連合国つまりこちらの機体、フェインディアと違い、“騎乗者を含めて”そのパーツのほぼすべてを生体パーツで作られた機体。最後に確認、交戦した記録はおよそ100年前、こちらの基本性能を大きく上回り、数でなんとか退けたが被害もひどかったらしい。  明らかにいつもと違う状況、しかし任務である以上、いつも通りにするしかない。  《国籍不明機に次ぐ、こちらはフェルティア連合国軍航空軍団第728中隊ブリック小隊である。貴騎らは我が国の領空に接近している。直ちに所属を明らかにし、速やかに退去せよ》  ブリック1が警告をする、ここでいつもみたく帰ってくれればいいのだが。  《ブリック2、所属不明機が方向を変えた、どこの誰かさんかは言ってくれないが帰ってはくれるらしい》  不明機が左に旋回するのがこちらからも見えた、領空へのルートからは外れた。  「ブリック1、こちらも確認した」  《ヴォルケンよりブリック隊へ、不明機の領域外への離脱を確認しだい、帰投せ―》  〈いや待って、奴らいつもの嫌がらせと違って装備に偵察用装備が見当たらない・・・ブリック1、回避行動を!〉  警告音が響く、友軍が敵にロックされた時の音だった―
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加