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3  バラバラと、生体パーツと機械部分、それから障壁が落ちていくのがスローで見えた。  〈そんな!さっきまで上手く抑え込んでたはず!?〉  手加減されてた、味方を一機犠牲にして、こちらとの性能差を、本物のガランの力を、最初からそのつもりで!  「ベルン、ダイブマニューバだ!援軍なんて待ってたらこっちがやられる、ここで落とす!」  《待て、ブリック2!それは許可できない!実戦での使用許可は資格のある者のみしか出ていない!》  「奴の動きはダイブしなくちゃ対応できない、援軍が来る前にやられる!ベルン!」  〈ッ・・・ダイブマニューバ、オープン〉  《ブリック2!》  ダイブマニューバ、騎乗者の脳から竜騎の補助脳にその機能の全てを一時的に移し反射速度の圧倒的向上と機体性能のリミッター解除を行う。共和国のガランと一時的にほぼ並ぶことのできる機能だが騎乗者への負担も高い。なにせ使っている間、体は魔力で保持されてはいるが死んでいる、その上違う脳に意識を、それも二人で移すため、精神汚染の危険だけでなく、使用後は猛烈な吐き気や頭痛で戦闘行動どころではない。しかし、ここで使わなければ落とされるのは明白だった。  感覚が機体とリンクし、竜そのものになった感覚となる。  『敵騎高速接近、正面上五十度!』  “私”が“敵”の接近を警告する、それに対し真っ直ぐ急加速し、ほぼ直角に上昇、敵の裏に着こうとする。“敵”は一瞬驚き反応が遅れたが、しかしすぐに動きこちらを撒こうとしてきた。  空に燐光が線を引き交差する。お互いに前へ後ろに激しくポジションを奪い合う、無限にそれが続くようにも思えた、しかし。  『こちらの方が、空力を考慮した設計の分、格闘戦では上だ!』  やがて限界が訪れる、“敵”の動きが鈍り、こちらが最適なポジションを取る。ほんの一秒にも満たない隙だが十分だった。威力に優れる通常弾で障壁ごと貫く・・・!  『もらった!』
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