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そう確信した、しかし次の瞬間、ダイブは解除され猛烈な吐き気と頭痛が襲ってくる。
ヘルメットの中に黄土色の液体をぶちまける。
(なにが・・・ッ?)
起きたのか
〈精神汚染の・・・安全装置・・・が、動いて・・・強制的に、終了・・・・〉
やつれた声が聞こえてくる、失念していた・・・あと少しだった、なのに。
ガランがゆっくりと、余裕のようすでこちらの後ろを取る。
“ロックされる・・・!”
ブリック1が落とされた時のように時間がゆっくりと感じれれる。衝撃に備え目を瞑った。
《よく持ちこたえた、ダンスの相手を引き継ごう》
声がした、ガランが急上昇するそれを味方が追う。虹色の煌めく翼と放たれる燐光、エース用の騎体、フェインディア・トゥインクルだった。
遥か上空で七色の光が煌めき、紅い騎体が切り裂かれた、気づくと周りには七機のフェインディアが居た。
《こちらアクトレス1、ブリック2応答せよ》
「こちらブリック2、アクトレス1援軍感謝します。」
驚いた、アクトレスといえばこの国の竜騎部隊の中でも一位二位を争う実力の部隊だ。
まさかこんな部隊が援軍に来てくれるとは。
《ブリック2、貴騎の僚騎については既に救助が向かっている。貴騎はこのまま我々とヴァイデア基地へと帰投するいいな?》
「・・・ブリック2、了解」
本当は自分も捜索したかった、しかし、先の戦闘での負荷が自分だけでなく騎体にもだいぶ来ていた。よくよく見れば翼の生体部分から血が出ていた。すぐに落ちることはないが、この状態では捜索は無理だ。
捜索に諦め、俺たちは中隊と編隊を組み基地へと帰投した。
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