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「やあ、近藤君」
白衣を着た研究員らしき男に言われた。
「えっ!? 近藤?」
俺はサッパリ解らない。
「やはり記憶を失ってるか。それでも復讐は出来たな?」
「復讐?」
何言ってんだ、この人。
「その声はもしかして肉弾子博士!?」
「やあ、高間君。よく判ったね」
「これはオーバードーズによる“テーブル”ですよね? 誰がテーブルを作ったんですか?」
「テーブルを作ったのは復讐者だよ」
俺はサッパリ状況が呑み込めない。近藤? テーブル? 復讐者? 高間以外の人達はおろおろしてる。
「近藤君、これを飲みなさい」
白衣の男から薬を1錠渡された。ワンダーiだ。
「高間、この男が肉弾子博士か? 60代の老人だと聞いていたが……」
「見た目は20代、ワンダーiの効果だよ。スゲーだろ?」
「ちょっと待て、さっきから訳の解らない事を言ってるけど、俺はキョウジだぞ。近藤って誰?」
「君の本当の名前は近藤武蔵。さあ、ワンダーiを飲みなさい」
「近藤武蔵!? 嘘だろ!? やっぱり、どこかで見たことある顔だと思ってたけど」
高間は慌ててるようだ。
「どういう事だ!?」
俺は理解出来ない。
「キョウジ、いや、近藤武蔵。お前は中学生の頃に俺達にいじめられてたんだよ。平川を中心にして」
「バカ! 高間、余計な事を言うな!」
平川も慌て出した。
「待てよ。人違いじゃないか? 同じ中学卒なら覚えてるだろ」
「ワッハッハ、近藤君、君に過去の記憶がないだろう? ワンダーiによる影響だ。ワンダーiを遣ってオーバードーズと復讐の実験をしたんだよ。いじめていた側はうろ覚えなのさ」
「そんな…………嘘だ!」
「近藤君、君の兄の名前は近藤宗男、妹の名前は近藤睦美」
「ほっ、本当に“コンドーム・サシ”なの?」
金田は更に訳の解らない事を言った。
「コンドーム・ネオ、サシ、ツミと親に酷い名前を付けられちゃったね。近藤君、いや、今はキョウジ君だね。ワンダーiを飲みなさい。そうすれば全てが解るよ」
俺は……どうすれば……?
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