第1章

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 俺はワンダーiを飲む。記憶を取り戻すと強く念じる。周りがザワザワしてて集中出来ない。  すると、フワッと体が軽くなる。薬が効いてきたか。 「頭が痛い! …………平川あああぁ!! 俺は……キョウジじゃない! 近藤武蔵だ! ……よくも、散々精神汚染をしてくれたな!? のうのうと政治家になんて成りやがって!」  俺は全てを思い出した。中学生の頃に俺は名前をバカにされ、酷い精神汚染された。死んでも“いじめ”られたとは言いたくなかった。俺のプライドが許さない。 「復讐は終わった。もういいだろう、近藤君。対象は十分苦しんだ」 「ガキの目を抉ってやる!」 「やめてくれ、近藤! 本当にすまなかった」 「性善説でも信じてるのか!? 世の中、性悪説だ!」  俺は平川のガキの目が破裂するように強く念じる。  ダメだ、効かない。 「肉弾子博士! もう1錠くれ!」 「ふむ、好きなだけ飲むといい」  俺は1度に3錠飲み、更に強く念じる。 「頭が痛い! ……何でだ!? なぜ効かない!?」 「実験は成功だ」 「実験が成功!? ワンダーiが効かないぞ?」 「ククク、効かなくて当然だろう。ここは私が先に作ったテーブルなのだから。薬が効く効かないは私がコントロール出来るのだよ、コンドーム・サシ」 「何!? 初めから平川の手のひらの上だった!?」 「実験内容はな、復讐するのが問題ではない。先にテーブルを作る事で乱用者から身を守る為のものだよ」 「じゃあ、平川は最初からワンダーiを飲んでる? ワンダーi反対派じゃないのか?」 「演技するのは楽しいね。政治家をやりながら俳優にも挑戦してみようか、ハハハ」 「ふざけやがって!」
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