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時々僕は懐かしい夢をみる。
『お父さんあれみて!』
『おーデカイな。この池の主かもしれん。』
『よっしゃ!僕あれ釣るよ!』
『おーし、じゃあお父さんとどっちが釣るか勝負だ。』
『うん!』
場所は子供の頃に住んでいた家のすぐ近くにあった小さな溜め池だ。
被りの浅い割にはツバの大きい麦わら帽子を被った父。そして隣にはまだ幼かった僕。
池の前で並んでしゃがみ手に持っているものはただの割り箸を二人で半分こした簡素な釣竿。その先にはただ固結びをしただけの蛸糸が真っ直ぐ水面を貫いている。
何をしているのかというとそれは…
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