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強い風が吹いた
桜の花びらが
またねと
手を振りながら
散っていく…
また逢えるよと
儚い願いを
僕を
嘲笑うかのように。
あの日
桜の木の下で
見上げた空は
同じように
綺麗なのに
同じように
色鮮やかなはずなのに
届くはずのない
空を
既読がつくはずのない
画面を
桜の花びらたちが
またねと
遮る
届かない左手を
君からの返事を
桜の木の下で
僕は一人で
桜の花びらが
ひらひらと
風に揺られて
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