プロローグ

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ヒラヒラと桜の花びらがトモカの頭に舞い降りた。 ユズが花びらをヒョイと取ってトモカへ見せた。 「……桜。綺麗だな」 「……うん」 公園に咲く、一番大きな桜を2人は見上げた。 「―――ねぇ、ユズ」 「………ん?」 「ユズが帰って来る5年後。また…この桜の木の下で逢おう」 「………うん」 「その時――私が“一番好きなお菓子”を作って持って来てよ」 「………うん」 それが…5年後、お互い本人を確認する合言葉。 「約束だからね!!」 「………分かった」 ユズとトモカは、公園の桜の木の下で、再会を約束した―――。 トモカはユズの顔をチラリと見た。 「(…5年後――)」 「…………?」 私はユズへ…素直に気持ちを伝えられるかな?
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