第1話

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約束の時間は、正午。 トモカの腕時計は、11時50分を指していた。 「(ちょっと…早かったかな)」 トモカはドキドキしていた。 「(何焦ってんだろう私……気持ちを伝えるだけじゃん!!)」 「…あれ――もしかして……?」 「(…ハッ…この声は!!)――ユ…ユズ!?」 トモカがパッと振り返ると――そこに立っていたのは。 「…………え?」 ―――美人なおネエさん。 「あ~っ、やっぱりトモカだぁ♪ やーん!! 5年ぶり~!! 元気だったぁ?」 おネエさんは、トモカへガバッ!!と抱き付いた!! 「………!!!!(固まっている)」 「ねぇ?どうしたのトモカぁ?顔色が悪いけど…」 「(ユ…ユ…ユ…ユズ…が―――)」 男子だった…ユズが――おネエに……。 ――ふらっ………。 トモカの目の前は真っ白になった。 「きゃああっ!?トモカ!!しっかりして――!!」
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