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彼の表情は笑っているのに、どこか作ってるように思えた。
「大丈夫ですか?……手伝いましょうか?」
「えぇ、そうさてもらうかしら。」
あの男の人、一体何者何だろう?……
私もあのおばあさんを手伝ってあげないと!
「おばあさん、私も手伝いましょうか?」
「ありがとう。…………あれ、操恵ちゃん?操恵ちゃん、よね?」
ん?この人、どこかで……
「あ!…マリアナ婆ちゃんだ!」
ぬ
「操恵ちゃんとここで、会えるとは思わなかったわ。」
「私もです…!」
私とマリアナ婆ちゃんと話していると男の人が『ヒョッコリ』と顔を出した。
「お話し中、申し訳ありませんが………マリアナさん、その人は誰でしょうか?」
「嗚呼、この子は私の孫よ。」
「そうでしたか。……それは、失礼しました。」
男の人とマリアナ婆ちゃんは、知り合いのようだ。
「私の名前は湊と申します。」
「…あ、私の名前は操恵です。」
______この時の私は、もうすでにあの話していると灰色の犯罪者一之宮湊に出会っていたなんて知るよしもない。
「よろしくお願いします。___操恵さん。」
微笑みを表情に出す湊と名乗る、灰色の髪が特徴の男性。
……紳士的な彼は、突然と現れた。
_____彼はまるで、儚くすぐ消えそうな泡のように。
そんな気がした………。
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