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リアス式海岸の曲がりくねった国道をひた走り、山側にある有料道路へと入る。
平日だからか道は空いていて、物流のトラックが行き交っている以外はのんびりとした田んぼの風景が広がる。
順調に車は走り、S市の中心部へと到着した。
もちろんだけど、俺の住んでいる街よりも人が多く、車線も多くて戸惑いそうになる。
そんな中でも圭ちゃんは迷う事なく車を走らせて駅の屋上駐車場へと登っていく。
「圭ちゃん、よくこんな車多いところ運転出来るね。」
俺が思わず関心しながら言うのを、ちらりと横目で見ながら返事する。
「ま、俺は時々仕事関係でこっちさ来っことあっからな。道なり通りに運転すれば大丈夫だ。」
そう言いながら圭ちゃんはサッと駐車スペースに車を停めてエンジンを切る。
「さ、着いたぞ。まだ時間あっからなんか奢ってけっから。」
そう言う圭ちゃんにつられて俺は車を降りた。
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