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「ねぇ、圭ちゃん。誰が来るの？」
新幹線到着のアナウンスが流れて、ざわつく改札口の前で俺は圭ちゃんに尋ねてみる。
すると圭ちゃんは呆気に取られた様な表情で俺を見つめ返す。
「誰って、おめ、何も聞いてねぇのすか？」
「誰に？何を？」
もう何が何だかよくわかならくなって、若干混乱した頭で少し怒り気味に返事をしてしまう。
「んだからさー。って、説明する前に着いちまったな。」
圭ちゃんが指差した方向、新幹線のホームから繋がるエスカレーターから降りて来た姿を見て、俺は驚いて大声をあげてしまった。
「良平兄ちゃん！？」
俺があまりにも大声を出したもんだから周りの人たちが数人こっちを振り返り、注目を浴びてしまい少し恥ずかしくなり顔が赤くなる。
そんな俺に気が付いた良平兄ちゃんもまた恥ずかしそうに胸の前で小さく手をあげて、俺へと合図した。
改札機に切符が吸い込まれ、良平兄ちゃんが目の前へとやってきた。
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