洋人と良平

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良平兄ちゃんは俺の2人いるうちのすぐ上の6歳年上の兄ちゃんだ。 高校を卒業してから都会の大学に進学し、近くに住んでいる父ちゃんの弟さん、つまり叔父さんの家に下宿しながら今はそのまま大学院に通っていた。 だから、大学が長期休みのお正月やお盆の時くらいしかこっちには帰って来なかった。 俺が小学生の時から離れて暮らしているけれど、母ちゃんに似て小柄で細いイメージは昔から変わっていない。 家に電話して来る時にたまに話をするくらいだけれど、高校の同級生で親友である圭ちゃんから話を漏れ聞いているせいか、あまり会っていない様な気にはならなかった。 「何食いて?あれだべ、家さけーったら否応無しに魚が待ってっから肉にすっぺか?」 先を行く圭ちゃんが俺と良平兄ちゃんを振り返りながら尋ねてくる。 「そうだな。折角だからS市名物の牛タンにする?洋人、食べたことないだろ?」 良平兄ちゃんが俺の顔を覗き込んだ。
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