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仕事の話をしているんだろうけれど、笑顔で話している圭ちゃんを見ているとなんだか嬉しかった。
「あ、なんか邪魔しちゃってるんで後でまた連絡しますね。」
店員さんもまた笑顔で俺たちのいるテーブルから去っていった。
「なんか圭ちゃんって人懐っこいよね。」
俺がジンジャーエールを啜りながら目の前にいる圭ちゃんへと話しかける。
「んー、そうでもねぇよ?」
圭ちゃんはビールを飲みながら素っ気なく答える。
程なくて、頼んだ3人分の定食がどーんとまとめてやってきた。
メインの牛タン焼きに、麦飯とテールスープ。
お肉のいい匂いが鼻に届くと早く食べたい衝動に駆られる。
3人で眺めていると、隣の席に旅行客っぽい若い女の人2人が通されて来て、俺たちのテーブルの定食を眺めてキャッキャと騒ぎ出した。
「やだー、すごい量!」
「全部食べたら太るよねぇ。」
楽しそうな2人に対して、目の前の圭ちゃんが険しい顔をしていた。
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