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ピンクのカーテンで包まれたあの日から、もう数十年魔法にかけられている…。
小学校に入学して、まだ友達も少ない頃。
私はタイヤ跳びのタイヤに座って、ボーッと男の子達がサッカーしている姿を眺めていた。
そこに一人の男の子が抜けてきて隣に座った。
「どうしたの?」
「疲れた」
そう言って彼は笑った。
疲れた彼を癒すように心地良い風が吹いた。
桜が揺れて桜吹雪。
枝の隙間から溢れる太陽の光で一瞬にして幻想的な世界に引き込まれた。
「あの!」
その中に彼の声が響いた。
彼の方を向くと真剣な目と目がしっかり合った。
「前から好きでした。付き合ってください。」
初めての告白。
桜に酔わされたのか、何が起きたのか分からなかった。
それでも、私は…
「はい」
と、返事をしていた。
「良かった。」
彼はそれだけ言うと、サッカーに戻って行った。
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