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「なにをする!」 与田は既にトラックへ向かっている。 「なにをするんだ!!」 俺は力一杯に身をくねらせ、どうにか逃れようともがいた。しかし、警護アンドロイドのポテロの力は凄まじく、ビクともしない。 それでも俺はポテロを蹴ろうと試み、身をよじらせ脚をバタつかせた。けれどもどうにもならない。俺はもがくのをやめ 「GB!GB!助けろ!GB!!」 と、GBに救出を命じた。けれどGBは動こうとしない。 「おい!GB!助けてくれ!!」 と喚いた。するとポテロが、はじめて口を開いた。 「GB、これにて君の任務を完了とする。また新たなシリーズが送りこまれることになるだろうから、その時がくるまで、メンテナンスを怠らずにこの地区で待機していろ」 そういって、俺が背負っていたリュックをひきちぎり、軽々とGBに投げ渡し、 「これだけあればしばらくはもつな?」といった。 『はい大丈夫です』 リュックをキャッチしたGBはそういって、カクンと頷き、畑へ戻ろうとしたがすぐに振り向き 『畑は元通りに荒らしておきますがよろしいですか?』 と訊ねた。俺は「ダメだ!」と叫ぼうとしたが、ポテロがそれを遮り 「ああ、そうしておいてくれ、くれぐれも故障だけはするな。次のシリーズが来るまでは期間があくから、それまでに荒らしておけ。新たな任務の詳細は日をおって連絡する。以上!」 『はい了解』 GBはカクンと頷き畑へ戻っていった。 ポテロがGBに話した内容の意味も、この状況も、まったくのみこめていない俺は 「おいっ!!GB!!どこへいくんだ!?助けろよ!俺を助けてくれえー!!GB!!」 と大声で叫ぶしかなかった。けれどGBはすこしも振り返らず、あっさりといなくなってしまった。 そして俺は、抵抗する気にもなれなくなり、ポテロに引っぱられるがままに、トラックへ連れていかれた。 「なんで俺が?……回収されているんだ……」 トラックによりかかって待っていた与田が、俺の肩を叩いていった。 「おい!おまえはまだわからんのか?よほど優秀……というべきか……いや、ここまでくると欠陥なのかもしれんな。運動機能の向上は見事なものだが……まあ、わからんならこれを見てみろ」 そういって与田は、トラックの荷台後部の、迷彩柄の幌をめくった。 (え!?) 薄暗い荷台の中を覗きこむと、そこには、たくさんの人間が並んで立っていた。
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