光の教団

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光の教団

昼休みにアリシアが学内で散歩をしていると、向こうから光の教団の神父と同級生数人が一緒にやってくる。 同級生は光の魔法の授業に出ていたもの達で、神父も授業を参観していたか、訓示でも与えてたのだろう。 アリシアが道をよけると、神父がアリシアに声を掛けた。 「何故闇の神の眷属であるマウハリ人が、こんな所に? ここは神聖な光魔法を教える王立魔法学校だぞ。」 同級生のテオ・バントがしゃしゃり出てきた。 さっき、魔力についてアリシアを侮蔑した数人の一人だ。 「こいつ、魔力0って判定が出たんですよ。 本当に何故ここにいるのやら。」 「そうか。 ますますけしからん。 校長に抗議せねば。」 と神父。 「彼女は軍の推薦と聞きました。 校長もお困りではないかと。」 とロルフ・シュミット。 「おい、お前。今からでも遅くない。入学を辞退しろ。」 と神父。 「私の父も母もアレマ人ですが。」 とアリシア。 「嘘をつけ。 肌の色、目の色、髪の色、何処がアレマ人だ。」 と神父。 向こうからベックマン先生が走ってきた。 「学内で騒ぎは困ります。 エスターライヒ司祭。」 「ベックマン君。 何故彼女はここにいるのかね? 穢れたマウハリ人が。」 「司祭、マウハリ人も王国の国民ですよ。     
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