レポート

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レポート

ベックマンの元に一通の文書が届けられた。 以前のアリシア・アルバに対するレポートの内容確認の依頼の返答だ。 封筒を開けて中身を確認したベックマンは驚いた。 宛名がベックマン予備役少佐なのはまあ軍関係だから良いとして、差出人が軍情報部で、極秘のスタンプが押してある。 一枚目は依頼した確認結果。 国境警備隊への再聴取と情報部での追加調査の結果、 「アリシア・アルバが重武装盗賊団32名を火炎魔法で殲滅した事は間違いない。」 とある。 「殲滅だと。」とベックマンはつぶやいた。 「隊商参加者複数に聴取した所、当時9歳のアリシア・アルバが当初から警護役として参加していたと確認。 よって重武装盗賊団を殲滅したのはアリシア・アルバで間違いなく、当時の国境警備隊の聴取に本人及び隊商参加者全員が認めている。」 とあった。 「あいつやっぱり猫被ってるのか。」 二枚目はベックマン予備役少佐への軍情報部からの警告書であった。 「アリシア・アルバはその経歴からアレマ人社会、リンデン王国、純血派マウハリ人社会に対して敵意を持っている可能性がある。 一匹狼型のテロリストあるいはその志望者である可能性が無視できない程度ある。 注意せよ。     
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