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前の3つの机の上には、それぞれ別の魔力成分を測定する測定球が設置してある。
手を触れると色が変わって、その色によってそれぞれの魔力成分値を測定する。
だから君らは3つ全部の測定をしなければならない。
順番が来たら、名前を言って球に触れる事。
担当の先生が終了と言ったらまだやってない所の列に並ぶ事。
出来るだけ短い列に並びたまえ。
ただし同じ所には二回並ばない事。
分かったかね?
では始め。」
新入生はざわざわ言いながら列を作る。
よく分かってなかった子が二回同じ列に並ぼうとして注意されたりしながら全員の計測が終わる。
授業や実習はそれぞれの子の魔力成分値に基づきカリキュラムが作られてからだ。
だからその日は計測が終わった時点で終了となった。
教員たちは会議室でそれぞれの子の魔力に応じたカリキュラムを作成する。
41人分の半年分のカリキュラムを作成せねばならない。
3成分の測定結果を確認していた女性事務員が声を上げた。
「おかしいわ。
この子魔力を持ってません!」
「間違いじゃないのかね?」
「火と水は中立、風と土も中立。
光も無いです。」
「何だって?
魔力が無いのに入学が認められるのはおかしいだろう。
その生徒の名前は?」
「アリシア・アルバです。」
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