25人が本棚に入れています
本棚に追加
空き教室に入ると椅子を反転させて向かい合わせに座った。
「で、話したい事って何だ。アリシア・アルバ。」
「先生はご存知なんでしょう?
私が魔力測定で0が出たのは初めてじゃないって。」
「ああ。それで?」
「これって普通なんですか?魔力測定で0と言うのは。」
「まあある意味普通だな。
一般的に言って魔力を持たないのが普通だ。」
「そんな事聞いてるんじゃないですよ。」
「ああ、分かってる。魔法学校に入学を許された者で魔力測定で0だったものは君だけだ。」
「私、ここに来ることを希望して許可されたわけじゃないんですよ。
来ることを強制されたんですが。」
「誤解してもらっては困るな。
強制したんじゃなくて、来るようアドバイスしただけだよ。
軍は非戦闘時に民間人に強制なんかしない。」
「じゃあ誤解で良いですが、言いたいことはそんなことじゃありません。
先生は魔力判定が0なのに、魔法学校に来るよう勧められる事をどう思ってるんです?」
「そりゃ、軍は君が魔法使いだと思ってる、いや君が魔法使いだと言う証拠を持ってると思ってるからさ。」
「でも魔法色彩理論と合いませんね。」
「それが興味深い点さ。軍が間違ってるのか、測定が間違ってるのか……」
「魔法色彩理論が間違ってるのか。」
最初のコメントを投稿しよう!