しろくてやわらか

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ねえ、パパ、ママ。私、あの子のこと嫌いじゃなかったのよ? なのに、あの子は私が嫌いなの? パパとママは、私よりあの子が大事だったの? 私はリビングの入り口からセンタローとタツを見た。 タツはセンタローの膝の上で気持ちよさそうに眠ってる。 まるで少し前の、私とパパ。私とママみたいに。 私は廊下の小さな窓が少し空いてるのを見つけた。 ねえ、これって運命だと思わない? (帰りたい。会いたいの。) 私は外へと飛び出した。
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