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家事手伝いとしてマリオンとの共同生活が始まる。
これまで人型アンドロイドと身近で接したことのない竜人だが学校で数少ない友人からアンドロイドの扱い方について話をしているうちにマリオンが他のアンドロイドと少し違っていることがわかってくる。
ノーマルのアンドロイドではインプットされていない作業ができることはあり得るがノーマルでは設定されていて当然の作業ができなかったりして能力のムラが大きい。また体躯の細かい設定がカスタマイズされており、顔もノーマルと違う。
こうした細かい変更は高価でマリオンが古い型としてもかなりの値段がしたのではないかとその友人はいう。
〇得意不得意の案
洗濯は普通にできるが男物の扱いに過剰に不慣れである。
料理ではレシピを調べながらもたつくが一部の料理は調べなくても手慣れている。
〇ノーマルとの違い
恥じらいの設定レベルが高くマリオンは竜人に全身の裸体を見せたことがなくそれとなくそういうタイミングをそらしている。これもプログラムの一つとしてインプットできるがマリオンの段階のプログラムは調整に手間がかかるので非常に高額になりやすい。
最初は表情は硬く、規則的な受け答えしかしなかったマリオンだったが徐々に人当たりが柔らかくなり竜人と一緒に写真を撮りにいったり地域のイベントへ参加してみたりと社交性が見られるようになる。
竜人もその様子を見ながら少しづつマリオンとの生活に慣れ、どこか一人感じていた寂しさ薄れていくような気がしていた。
そんなある日、竜人はマリオンの不審な行動に気づく。
マリオンは夜な夜な竜人のパソコンを起動してネットで何か調べ物をしているようだった。竜人の存在に気付くとマリオンは驚いてかパソコンをたたき壊してしまう。
何か隠し事をしているマリオンに問いただすがマリオンは答えず、友人から教わっていた人間が出せるマスタ―権限を使用した命令を行うも答えることはなかった。
一連のことを友人に相談するとそれはとても異常なことでかなり危険であり、注意した方が良いと助言される。
疑念が深まる中、友人に渡していたマリオンの写真から新たな発見があったと連絡がくる。それは少し違法な方法で顔認証システムを使いマリオンの正体を探ろうとしたところアンドロイドには該当しなかったが数年前に亡くなった女性と一致したといことだ。
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