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竜人が意識を取り戻すと竜人へ必死に名前を呼ぶマリオンの顔が見える。こめかみが燃えるように熱く体がとてもだるかったが何とか立ち上がることができた。
そこから二人で雨に打たれながら研究所のあった場所へ向かうとそこには雨で小さく火がくすぶる瓦礫の山だった。そのなかで唯一見覚えのあるものがあった。それはマリオンが入っていたカプセルで瓦礫が覆いかぶさっても何とかその形をとどめている。
竜人とマリオンはそのカプセルの前までくる。マリオンはそのカプセルを思い切りこぶしで叩きつけた。それを待っていたかのようにカプセルは重なった瓦礫の重みでつぶれ切る。結局マリオンにとって決定的な何かはもう見つけることができなかったがこれをきっかけに気持ちに踏ん切りをつけたいと竜人へ語る。この先どうなるかわからないけどと語るマリオンと竜人の回りを複数の人が取り囲んでいた。
竜人はカプセルを壊してマリオンと少し話した後、また気を失った。マリオンは伝えなかったが竜人のこめかみには切れた皮膚と肉の下に金属が垣間見えていた。
ベットで眠る竜人をガラス越しに見つめる二つの人影。一人はマリオン。もう一人は竜人の高校で養護教諭をやっている女性だ。女性はマリオンへ竜人の正体を語った。竜人は実はアンドロイドの研究体でその目的は人と変わらないアンドロイドの誕生を目指すものということ。この研究については極々一部のものしか知らないため大きな意味では同じ所属のあの男も知らなかったこと。帯電質なのは過剰にネットへ触れさせないためであり先の闘いの力は不可抗力であったこと。マリオンが生み出された研究もその過程の別のプロジェクトだったことなどをマリオンに伝える。
その女性はマリオンへ提案する。マリオンにこれまで通り一緒に竜人と生活してもらいその経過観察をしてほしいというものだった。マリオンはこれを快諾したと同時に竜人は眼を覚ます。
竜人とマリオンは再開し、これまであった日常へ帰るのであった。
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