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 二人の男がバーで飲んでいる。(主人公の兄と人形屋の売人だが、主人公の兄であることは明言しない)  意味あり気な会話。一見すると恋愛トークのように聞こえる。何かあるぞ、と思わせるシーン。(普通に考えれば、主人公の話を聞いた後で、対象である兄に接触したように思えるようにミスリードさせる。実は、兄は主人公より先に人形屋と接触していて、主人公が人形屋に来るのは必然だった)  学校のシーン。主人公と女生徒の間には依然変わらず微妙な空気が流れる。でも、物語始めの頃よりは二人の関係性はより近づいたような感じ、打ち解けている。主人公は女生徒に人形屋との関係を尋ねる。彼女に興味を持っているというよりは、人形屋に興味を抱いている風。  家では主人公は兄のことを避けるようになっていた。目を合わせることができない。声を聴くだけで人形屋で芽生えたあのどろどろとした感情が蘇り、高揚感に押しつぶされそうだった。明らかに避ける態度を見せる弟に対し兄は、食事に行こうとドライブに誘いだす。道中は他愛のない会話、受験勉強はどうか、学校生活は、仲の良い女生徒のことなど。少年は上の空だった。  兄は自分が家を出ることに対し、主人公が落ち込んでいるのだと思い込んでいる。店につき、料理が運ばれてくると兄はその話に触れた。兄は、自分が居なくても弟が一人でやっていけるのか不安である気持ちを隠し、少年がもう中学生であり、来年は高校生なのだからと突き放す。本心とは裏腹にやりたい仕事に携われる楽しみについて語る。  弟は傷つき、不安になる。兄が本当にいなくなってしまうのだと。彼もまた、口では大丈夫、と兄に対して強がって見せる。  少年の夢。不思議な感じ。兄との性交の暗喩。最後に女生徒が二人出てくる。 「ほらね、打ち明けた方が楽でしょ。ほら、怖くない」   少年が機械人形の体になって崩れるところで目が覚める。(下半身に湿った感触、を入れるかどうかはその時の雰囲気で決める)
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