無口な君の

5/6
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
「!?」  びっくりした。 いつだって感情があんまり表に出ない原田君の顔に、見てわかるくらいの驚きが浮かんでいる。 「原田君は悲しくないんじゃないの? だって、私のこと……」 「あのさ」  原田君が口を開く。 「俺さ、無人島に一つだけ持っていくなら、早紀だから」 「え?」  思わず聞き返す。  休み時間に話していたことの続き? 「あ、持ってくじゃなくて連れてくか……」  うんうんと頷いている原田君。  その顔はなんだか赤い、気がする。 「あのさ原田君、それって」
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!