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閉ざされた記憶
衛星ガニメデ基地内
〇スタート部屋
ロッカーや宇宙服が置いてある部屋でサーシャは目を覚ます。
サーシャ 「ここはどこ・・・?」
サーシャは自身に全身スキャンをかけて五体満足であることを確認する。
サーシャ 「メモリー検索コマンド実行、ロックされている・・・パスが無いと開けない」
体に力が入らず、上手く立てない。サーシャはゆっくり時間をかけて身を起こす。
ここ数日間の記憶がロックされているが活動に問題は無い、サーシャはとりあえず歩き出す。
昼寝のあとで目を覚まし一瞬ここがどこなのか自分が誰なのかも分からなくなる感覚に近い
自我の輪郭がぼやけたようなもやもやした白い壁のようなものがサーシャの意識を停滞させる。
なぜ自分はここに居るのだろうか、状況を理解しようと周囲を見る。
非常灯がついている扉があったので確認すると、外部に繋がるエアロックだった。
電源が来ていないのか、調べてみたが扉は反応しなかった。
部屋の反対側の扉に近寄ると自動で開いた。
先程から自分が焦っていることに気付いたサーシャは、ここに留まっては行けない焦燥感にかられて部屋を後にした。
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