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プロローグ
『本作戦は軍事施設を不当占拠している集団の排除です。施設に備えられている自立砲台及び機体も敵の手に落ちていると考えられます。これらを全て破壊してください。以上です』
AIが無機質な声色で今回の作戦を端的に説明する。
「不当占拠ね……」
おそらく違うだろうと考え首を横に振る。
だが、ここはそういうところだ。黒は黒、グレーも黒、白だったしても黒だ。
正しいかどうかは俺には関係ない。
ただあまり気分が良くないのも事実だ。
『はい、何か問題でも?』
俺のつぶやきに反応したのかAIが聞き返してくる。機械的な反応なので心配されているとは思っていない。
「いいや、ないよ。いつも通り一人だろ?」
分かりきっていることだが一応確認してみる。
最後に共同でこなした作戦ってなんだっけ? と記憶を探るもすぐにはでてこなかった。
『その通りです、番外序列』
「了解、了解~。番外序列出撃っと」
機体を射出装置に預け、放たれる瞬間に一気にブースターを起動させ発進する。
カタパルトから飛び出した俺の機体は放物線を描き、ある程度飛んだところで着地する。
「さてと、お仕事、お仕事!」
『真面目に行動してください、番外序列』
そんなAIの小言をうけながら、俺の機体は着地直後そのままの勢いで走り出した。
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