第一章 はじめましては突然に

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「最初の頃は近くで見る恒星の一つさえも感動だったけどさ、見飽きたんだよ……何もかも。だって下手すりゃ銀河とか星雲さえどれほど見たことか。それに宇宙の景色ならスペースコロニーからでも見られるからな」 「そうですねー」    その言葉にはリオも同意する。代わり映えしない宇宙の景色。船団で進んでいるときからこの景色に大きな変化はない。全くないというと語弊があるのだが、星の色や位置が変わるぐらいのものだ。    果てしなく広がり続けていると言われている真っ暗闇の宇宙。その宇宙を手探りで進んでいく自分たち。そんな先が読めない環境に飛び込んでいく自分たちに最初は誇らしさすらあったが、進めば進むほど自分たちの矮小さを見せつけられているような気分になるのだ。    そんなものを日頃から感じていれば、見飽きて億劫になるのもさもありなんといったところか。 「そ・れ・に、未だに居住可能惑星の一つも見つからないっていうのはどういうわけ?」 「『住めなくはなさそう……』なら何個かあったんですけどね」 「それなら、月とか火星をテラフォーミングすりゃいいだけじゃん。あんな居住地じゃなくてさ」 「無茶言わないでくださいよ。出来たらとっくにやっていますって、完璧なテラフォーミングはスペースコロニーの作成より難しいんですよ」 「え? そうなの?」    知らなかったと目を丸くするリョウ。どうやら本当に知らなかったようだ。       
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