第一話脚本

20/20
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
 バイクの男は落ちていったA機を追いかけ再びバズーカを構えたが、苦々しげに顔を歪めて去っていった。B機とC機は男を追うということはせず、穴の手前で足を止めた。 パティ「ヒカリ、大丈夫?」  A機は落下した場所で仰向けになって倒れていた。 ヒカリ「うん、大丈夫~……いててててて……」  ヒカリはぼんやりとした口調でそう返すと、ゆっくりとユニコを起き上がらせた。すると、正面モニターにカプセル状の何かと機械装置が映り込んだ。  機械は稼働しているらしく、明かりもなく暗い倉庫の中でカプセルがほんのりと光っている。カプセルの上部三分の一ほどはガラスか何かでできており、中身が見て取れた。――そこに入れられていたのはヒカリたちと同い年くらいの少女だった。  液体の満たされたカプセルの中の少女はマスクをつけていた。規則正しくコポコポと泡が浮き、少女の銀色の長髪がたゆたう。それを瞬きすることなく見つめながら、ヒカリはぽつりと呟いた。 ヒカリ「何、これ……?」 *第一話 終わり*
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!