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彼が飛ぶ理由
「あ、今日も飛んでる」
「あいつ桜の木の下で毎日、なにやってんだろ」
クラスメイトに言われて知った
「晴緋、毎朝、桜の木の下で飛び回ってるだろ?
桜の下の座敷童って呼ばれてるぞ」
「なんだよ!!座敷童って!!
俺だって立派な高校生だ!!」
池原晴緋ーいけはらはるひーは、元気よくうなった
男子高校生にしては、小柄な165センチ
周りの男子は、170から180センチぐらい
男子高校生にしては、低身長とゆう事もあり晴緋は、地味に目立った
晴緋に喋りかけてくる友人、三浦樹実人ーみうらきみとーは、
身長177センチあった
「毎朝、なにやってんだよ?
桜の木の下で元気よく飛び回って」
「樹実人には、言わないよーーーだぁ!!」
樹実人が晴緋の肩に腕をまわし頭をしめる
「吐け!吐かないと・・!!」
「痛いイタい!!わかった!!言うから!!」
晴緋は、少し恥ずかしそうに小声で樹実人の耳に
語りかける
「・・・桜の花びらを3枚掴んだら好きな人と
両想いになれるんだって・・・」
樹実人が腹を抱えて笑い出した
晴緋の顔がいっきに赤くなった
「なんだよ!!笑うなよ!!」
樹実人が涙目になりながら
「わるいわるい・・けどさ・・・かわいいのは、
身長だけだと思ってたけど・・・両想いって」
思い出して笑い始める
「頑張って言ったのに!!樹実人なんかしらね!!」
どうしていいかわからずその場から逃げ出す晴緋に
「ごめんて!!悪かったって!!おいてくなよ!!」
駆け寄る樹実人
「で、好きな人ってだれなんだ??」
「言うかよばーーーーか!!」
自分が好きな相手が目の前の樹実人なんて言える訳がなかった
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