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突然の敵襲。 それはかつてない大規模な襲撃だった、 基地はあっという間に壊滅寸前にまで叩きのめされる。 空から突然大量に敵が降ってくるのだ。 人類はそれを撃退するのがやっとだった。 予測も出来ず、後手に回る。 敵の攻撃は無機質なモノだ。 研究結果によると、高性能な無人機らしい。 だからこそ、これほどの物量作戦を何度となく実行できるのだろう。 無機質な敵だが、時折、音声を発する。 「抵抗は無駄です」とか「何の為に戦うのですか?」とか「捕虜になれば安全を保障します」とか、そういう人類のメンタルに対する音声攻撃は昔からのお決まりだった。 普段なら「的外れな無機質な音声」だったが、今の頼斗には効果が出てしまった。 どの言葉が頼斗の胸に刺さったのかは分からない。 単に心が弱っていて、何でもない雑音に集中力をかき乱されたのかもしれない。 とにかく、頼斗は度々、命の危機を迎える。 その度にゴードが、リタが、その危機を救ってくれた。 「ゴード、リタ、そいつに構うな。そんな足手まといのせいでお前らを失ったら割に合わん」 「お言葉ですが、味方の損害は士気に関わります」 ヴェインの命令に異を唱えたのはゴードだった。 やはり、ヴェインよりもゴードの方が隊長に相応しいと頼斗は思った。 「それならお守りは俺がやる。お前らは前方に展開して敵を蹴散らせ」 それまで基地で命令を出すだけだったヴェインが出撃するのは、それだけ戦況が悪いという事でもあった。 「そんなに戦況が悪いんですか?」とゴード 「ああ、全戦力を出し尽くしても・・・駄目かもしれんそうだ。まったく役立たずばかりが揃ってやがる」 ヴェインは苦々しげにそう吐き捨てた。 出撃の準備をするために通信を切ったようだ。 ヴェインが来る。 自分のフォローの為に・・・。 頼斗はズタズタのプライドを怒りに変えて奮戦する。 だが、怒りによるブーストアップは長続きしない。 雑音に掻き乱され、ヒトガタの性能を不安定なモノにしてしまう。 その隙をついた敵の攻撃にさらされ、頼斗は死を覚悟する。 それを救ったのは銀色に染められたカスタマイズされたヒトガタだった。
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