始まりは不運

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あの日を境に、俺の人生は変わった… 「幹太~、女子には多分無理だと思うよ~~」 小学五年生に上がったばかりのある日、俺達はクラスの仲良しで遊んでいた。 男子が三人に女子が二人、その女子の二人の中に俺の好きな子がいる。 名前は渡辺寧々。 俺達みたいに根っからの地元っ子じゃなくて、二年生の時に東京から引っ越してきた綺麗な子。 大人しくていつも笑ってて、寧々を好きな男は俺だけじゃない。 だから、無理矢理、このグループに入れた。 まずは寧々の親友の優樹菜と仲良くなって、そして寧々も俺達のグループの一員に任命した。 俺はクラスのリーダー的存在、それは自分でも分かっている。 俺らのグループには女子も男子も誰もが入りたがって、はっきり言って面倒くさい。 だから、女子は優樹菜と寧々だけ。 とういうか、俺にとっては寧々以外は別に興味はないけど。 その日は、どんよりとした雲が空を覆いつくしていた。 新学期によくある先生達の勉強会のために、その日の授業は半日で終わった。 「寧々、今日は男子は運動公園で遊ぶけど、女子はどうする? 寧々達が来るのなら、違う遊びにしてもいいけど」
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