探偵ルーカスの手記

19××年12月9日

私も逃亡犯になってしまった。わざとジャクソンと私の面会を許し、共謀の疑いをかけやがった。ありもしない罪を擦り付けられ、共犯として追われている。彼女達を、友を救いたかった。自分の無力さを痛感する。

本当の犯人がいたはずなのだ。

4人もの女性を殺め、2人の女性を追い込み、私と友人に罪を着せた本当の犯人が。

人は皆、神の下平等ではなかったのか？

私は5日前に自殺した友人が、最後に言った言葉が忘れられない。

「この世に神などいやしないんだ」

彼の涙を思い出す度に、私は悔しくてたまらない。