群青アステリズム

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だが、そんな時来宮の母が亡くなってしまう。何のために研究をしていたのか忘れてしまった来宮だったが、母親の死を知り、それを目の当たりにした時何もわからなかったが不思議と涙が出たことに対し、驚く。(家族の記憶は辛うじてあるくらい) 自分でも理由が分からないが涙が止まらない来宮。その時何故自分が泣いているのかが知りたくてたまらなくなった。こんな自分にもまだ心があったことが嬉しく、研究よりも今はこの涙の理由と自分の人間としての心を取り戻したいと思った来宮は、市役所に向かう。(IOTMは1度だけ消した記憶をもう一度頭に戻すことが出来る。) そこで大きすぎる選択が来宮に襲いかかる。取り戻したい記憶に対して、何か一つ記憶を消さないといけない。その消せる記憶は自分の名前か、唯の存在だった。 (何故研究関連の記憶が消せないかというと、IOTMには政府が絡んでいるため実績がある来宮の記憶を消すことは政府にとって都合がわるく許されないことだったから。) 究極の2択を迫られた来宮が決めた答えは『自分の名前を消すこと』だった。 自分が誰だかわからなくなってしまった来宮。どこに帰ればいいかも、誰を頼っていいのかも分からない。自分の記憶を消してしまったことで家族を家族と思えなかったり、今までお世話になった人も分からなかったりとだんだんと孤立していった。 (ですが何故この研究に取り組みたいと思ったかという動機、自分の心を忘れずによかったと思うあたり来宮はとても人間らしいと思います。) (自分の名前を誰かに教えて貰っても、記憶が消えてしまっているため自分の名前を自分と名前とは思えない。認識出来ない。)
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