あらすじ

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あらすじ

 メタンハイドレートの採掘拠点、備蓄基地となり、日本第二の都市として繁栄を極める土佐。土佐では、採掘の副産物として未知の鉱物が発見されていた。鉱物は、人の感情をエネルギーに変換する性質を持ち、打ち鳴らすと鳴子のバチに似た音を発したため『鳴子石』と呼ばれるようになった。土佐では、踊り子が鳴子石で作った鳴子を打ち鳴らすことで、観衆の熱気を集め、鳴子石と同期された人型ロボット『地方機(じかたき)』にエネルギーを供給する演舞(ダンスバトル)が行われるようになる。やがてバトルの頂点を極めたものたち『振興会』のメンバーが、演舞を支配するようになっていた。  坂東響紀(16)は地元の帯屋町(おびやまち)高校に通う高校二年生で、部活動・地方部(じかたぶ)の部長だ。地方部の踊り子の先輩・花柳美歩(18)が卒業し、部員が坂東一人になったこと、また地方部の所有する地方機が去年の演舞以降起動しなくなったため、新年度から塞ぎ込んでいた。幼なじみで同級生の山村沙羅(16)が坂東を励ますも、効果は無く、担任で顧問の藤間修次(29)は坂東に廃部を突きつける。地方部の存続の条件は、『部としての成果を出すこと。そして新入部員を獲得すること』だった。  ある日坂東は、街で鳴子踊りを踊る謎の少女、若柳鳴(16)に出会う。鳴の踊りに魅せられた坂東は、鳴を踊り子のパートナーとして地方部に誘う。坂東に条件を出す鳴。鳴の出した条件は『坂東が踊る姿を見せること』。地方部を存続させるため、そして鳴と一緒に踊るため、坂東は、愛宕町演舞場の支配者・鬼頭貞雄(31)との演舞に挑む。  やがて坂東と鳴の演舞は、各演舞場の支配者達や振興会会長・椿姫(23)、環境保護組織隊長・才谷龍馬(28)を巻き込んで、激しさを増していく。そして、坂東と鳴の演舞が土佐を、日本を変えていく。
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