我、友と共に運命に抗うもの

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 暗闇の中で数多のモニターが光り輝き、無数の文字の羅列が現れては消える。 「早く完成させなければ……人類は、いや――」  年老いた男がキーボードを凄まじい速さで叩き、呪文のようなソレを浮かび上がらせる。その様は最早正気の人間が出せるソレではなく、悪鬼羅刹のソレであり狂気に囚われているようにも見える。だが、彼は正気でありまっとうな人間だ。 「これだけが、地球の人類に残された一欠片の希望なのだから」  男は闇の中で虚空を見つめる、いや確かにそこには何かがある、それは神か悪魔かそれともまた別の何かか―― 「これが完成しなければ人類、いやこの地球は滅亡する!!」 「だからこそ、その邪魔をしなければならない、ですよね」  老人の背後から一人の男が声をかける。 「お前はまだそんなことを言っているのか?」 「はい、貴方の娘も俺と同じ考えです」 「そうまでして、同じ惑星から来たというのは大事か」  老人は呆れと侮蔑が入り混じった声色でそう告げる。 「はい、息子と娘にも協力させるつもりですから」 「……そうか、ならお前の計画は最初から破綻しておるわ」
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