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研二 (ここは自然に何の違和感も無いように…)
ほら、乗れよ。
岩崎 へっ!?(ヤバイヤバイヤバイ!!完璧なエスコート!白馬に乗った王子様が、私を迎えにやってきた!そう…こうやって優しく私を腕で引っ張り、白馬の前方へ優しく乗せる…ん?)
●白馬には前方に岩崎、後方に研二が座った状態となった。
研二 (よし、これで背後を取られる心配もなく自然と乗馬できたぞ。)
岩崎 いや、なんでお前が後ろなんじゃーい!!
研二 ですよねー!!!!
●結局、研二が前方、岩崎が後方で乗馬することになった。
研二 ええい。こうなったらもう振り切って楽しむぞ!
岩崎 ちょっと、揺らさないでよ!
●研二が張り切ったせいで、馬が左右に揺れ、思わず岩崎は研二の腰にしがみついた。
研二・岩崎 あっ…
アナウンス 『それでは、メリーメアリーアラウンド、出発~♪』
研二・岩崎 ……
●乗馬中、沈黙する二人
研二・岩崎 ……………………………………………………………………・・・・・
アナウンス 『到着で~す♪お馬さんが完全に止まるまで、絶対に下りないでねぇ~。はい、それでは足元に気を付けて降りてくださいね~。出口は左側にありますのでお間違いのないように~ありがとうございました~♪』
研二・岩崎 ……………………………………………………………………・・・・・
●馬が停止すると同時に、無言のままゆっくりとメリーゴーランドを出ていく二人。
研二 ……(やばいやばい。完全に殺られるところだったっ!まさか乗った瞬間を狙ってくるとは。何たる不覚!最後まで何も攻撃してこなかったのは、「いつでも殺れるが今は生かしておく」という牽制なのか?なんて恐ろしいんだ、岩崎宏美!)
岩崎 ……(やばいやばい。完全に後ろから抱きついちゃったっ!まさかのアクシデントだけどラッキー!神様ありがとう!これも日々善行を積んでいる賜物ね!それにアイツ、呼吸乱れてなかった!?最後まで無言だったのは私の思わぬアプローチにイチコロだったということ!さぁさぁ、あともうひと押しで仕留めてやるわよ、沢田研二!)
研二 なぁ
岩崎 な、なによ(ドキドキドキドキ)
研二 トイレ…行っていいか?
岩崎 あ、そうね。私もついでに行ってくる。
研二 そうか。じゃあ終わったらそこのベンチ付近にいるよ。
岩崎 わかったわ。
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