あらすじ

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○同基地内 司令庁舎 (朝) 司令執務室ではアンスブルグ・フォート・バイツェン(56)が窓の外を見ている。 扉をノックする音が響き、アンスブルグは椅子に腰掛ける。 アンスブルグ「入れ」 忽那「入ります!」 忽那を先頭にメイ達が入室しアンスブルグの机の前で整列する。 忽那「敬礼!」 忽那の号令でメイ達が一斉にアンスブルグに対して敬礼をする。 アンスブルグが答礼したのを確認すると忽那が再び号令を出す。 忽那「直れ!」 全員が手を下ろし直立不動の体勢をとったのを横目で確認すると、靴音を響かせて忽那がアンスブルグに正対する。 忽那「秋津連合皇国 魔導戦祇士官 忽那中尉以下五名、派遣部隊への参加を命ぜられ参集いたしました」 アンスブルグ「うむ、楽にしてかまわん」 忽那「休め!」 号令に従うメイ達。 アンスブルグ「基地司令のアンスブルグだ、諸君らの献身に期待する以上」 忽那「気をつけ!敬礼!」 全員の顔を見ながら答礼したアンスブルグが手を下ろすと、忽那が号令をかけて退出する。 その姿を見送ったアンスブルグは扉が閉まると苦々しげに顔を歪めて窓の外を見上げる。 ○同基地内 特殊戦隊 ブリーフィングルーム(朝) 座席についたメイ達、その前面には基地周辺の地図と幾つかの航空チャートが黒板に貼り付けられている。 扉が開けられ石鏡佳苗(32)、雑賀、忽那の順に入室する。 メイが立ち上がり号令をかける。 メイ「起立!敬礼!」 石鏡が答礼をする。 石鏡「楽にして良し」 メイ「直れ!着席!」 全員の顔を見回すと石鏡が一歩前に出る。 石鏡「戦隊長の石鏡少佐だ、忽那中尉の隣にいるのが雑賀中尉になる。    さて、遠路はるばるよく来てくれた。このローラシア大陸では現在アルドジウス連邦帝国がテチス王国の領土を    不当に占領中である。諸君らに期待するのは秋津連合皇国の魔導戦祇兵として王国軍と協同して帝国の排除に    あたって貰う」 そこまで言って石鏡は全員の顔をもう一度見渡す。 石鏡「防疫戦争が終わって未だ愚かにも人類同士で争っている。若い諸君らにはこの先の祖国を担って貰わなければならない、    こんなくだらない戦争で死ぬことはない。よって私からの要求はただ一つだ、死ぬな!以上!」 メイ「起立!戦隊長に対し敬礼!」
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