あらすじ

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ローラシア大陸でおきた戦争はアルドジウス連邦とテチス王国の間で勃発した領土紛争は、いまや惑星全土を巻き込んだ戦争へと発展していた。機装兵器と陸空の協同戦力によって行われた電撃戦により前線は次第に後退し、要衝として要塞化された陣地にまで砲撃が降り注いでいた。トーチカ内で従軍取材を行っていたヨハン・ハウスバルはトーチカに直撃した砲弾の破片で負傷し、動けないでいた。次第に迫る連邦軍の戦列が見えるなか、身を隠していたトーチカの残骸へと前線観測部隊が駆け込んでくる。強化装甲に身を包んだ隊員達は観測機器の展開を行い、手の空いた療兵が手当てを行う。その中でも一際小柄な前線航空管制官は瓦礫の陰から前線を観測していたが、敵狙撃兵にヘルメットを狙撃される。後ろに仰け反った拍子に外れたヘルメットからは弱い陽光に光る金髪の少女、メイ・セピトパースだった。他の隊員に守られながらも懸命に上空の近接航空支援に来た航天機装に座標を送り続ける姿を撮影したヨハンは出血により意識を失う。 ヨハンの撮影した写真は新聞社に送られ、紙面のトップを飾ると救国の乙女の題をつけれらテチス王国でのシンボルとなった。 前線での負傷から数ヵ月後、メイは同盟国である秋津連合皇国から機装兵器の航法士としての教育を受けて帰国していた。 輸送機によって秋津連合王国側からの派遣兵と共にローラシアに向かう途中、雑賀雅済の航天機装が護衛として出迎えに現れる。 未だ幼い派遣兵とメイはその姿に頼もしさを覚えながら基地へと降り立った。 派遣兵の引率として同乗していた忽那元康と雑賀は格納庫で同期の旧交を温めると近況を語り合う。翌日には基地司令への着任報告と正式に戦隊に配属となったメイは雑賀と顔を合わせバディとなる。その後、機種転換訓練の命を受けて起動試験の後に改修された航天機装で試験飛行を行う。試験飛行での予定項目を終え、帰等途中に敵爆撃機の編隊を確認する。 基地に向けて緊急での発見報告を行い進路を変えて帰等するが、別動していた爆撃機の編隊を発見してしまう。機種転換訓練への不十分な習熟から難色を示す雑賀へ、基地から迎撃の指令が入る。指令を受けて爆撃機への攻撃を行い全機の撃墜を行ったものの、エンジンへの被弾により基地へ緊急着陸を行う。 着陸後、降り立った雑賀に礼を言うメイ。 夕日をバックに二人は改めて握手をする。
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