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ラルフ「やばい!このままじゃ遅刻だ!」
二本足で駆け出し、雑木林に囲まれた獣道を走って抜ける。
4
幾何学模様のコンクリート地面となっている中央広場は、商店が軒並んでいる通りを抜けた先にある。会場となったこの大広場には既に大勢の猫が居た。ラルフは商店があるほうとは逆の方から姿を現した。広場では早々に、今から行われるパレードを鼓舞するかのように辺りから歓声が上がりつつある。ラルフは猫たちの間を掻き分けて進み、ジャレクとサチの姿を探す。
ジャレク「おーい、なにやってんだよラルフ!」
右前方のほうから声が聞こえ、ラルフの耳が反応するように少し震える。目を向けると、二人の姿が目に入った。密集する猫込みを掻き分けて進み、ようやくジャレクとサチの元へたどり着くラルフ。
ジャレク「まったく、どこに行ってたんだよ!?」
サチ「その歳になっても迷子?」
ラルフ「うるさいなあ、置いていったのはそっちだろ」
ジャレク「おいおい猫聞きの悪いこと言うなよ。勝手に居なくなったのは、ラルフのほうなんだからな」
ラルフ「なんだと!?」
好戦的に肩を強張らせ、前屈みになるラルフ。
ジャレク「お?やるか!?」
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