脚本一話目

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サチ「二人とも、いい加減に……」 サチが二人の間に割って入ろうとしたその瞬間、「わああああああ!!」と観衆による激しい歓声が沸き立った。 三人ともその巨大な音に気圧され、思わず耳を手で覆う。 ジャレク「いよいよ新国王のお通りみたいだな」 三人は寄り添うに近づきジャレクがこう言うと、二人は頷いた。 ラルフ(しかし新国王の何がそんなに良いって言うんだ?パレードの歓迎のため休校になったのは嬉しいけど、日を改めてほしかったな) 周りの歓声と興奮に辟易したラルフはパレードに背を向けるように、窮屈な中で後ろを向いた。その先、猫々の姿の隙間から小路地が目に入ると、そこに誰かが素早く駆け込んで行ったように見えた。 ラルフ(んっ?あんなところにいったい誰が?) サチ「どうしたのよラルフ?」 周りに気遣って、顔を寄せて小声で訊ねるサチ。 ラルフ「いや、見間違いかもしれないけど、ちょっと見てくる」 ラルフはその小路地のほうへと向かって行く。 サチ「あ、ちょっと、ラルフ!」 サチの制止も聞かず、ラルフは込み入った猫の間を滑るように進んでいく。 ラルフ(あの先には何があるんだろう?)
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