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ラルフ「けどそれだって時間の問題だ。きっと他のやつも全部、政府のジャッカルが片付けてくれる!」
ラルフは希望を政府に託し、雑木林の小道に入る。
ラルフ(あとはここを抜ければすぐだ!)
ほっそりとした雑木林の道を一目散に駆け抜けようとする。その途中。カサカサ、と微かに物音を立てて前方の林が揺れる。思わず足を止めるラルフ。
ラルフ「だ、誰か居るのか?」(もしかして、怪我している者か?)
警戒したまま、何者か出てくるのを待った。すると次の瞬間、姿を見せたものにラル
フは息を呑んだ。
人間「あの……すいません……どうかこの子を……」
頭部から血を流した人間の女。パイロットスーツは所々が破け、左腕からも出血。片足を引きずりながらも、一人の少女を背負っている。
ラルフ「…あ…あ…」
ラルフの表情は恐怖に歪んでいた。それは今まで見たことのない、未知の生物に遭遇したからでもあり、同時に接触してきたからである。
ラルフ(は、はじめてみるぞ、な、何なんだこの生物は?)
女は足を引きずりながら「はぁはぁ」と肩を大きく揺らしながら呼吸をし、朦朧としながらもゆっくりラルフへ近づいてくる。ラルフはそれに反応するように後ずさりする。
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