脚本一話目

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2 リビング。ラルフの母親がエプロン姿でレタスとトマトのサラダが盛られた皿を運ぼうとしている時に、戸が開きラルフが入ってくる。ラルフの姿を見た母親は驚き、一目して足を止める。 母親「あら?今日は早いわね」 ラルフ「まあね」 素っ気なく答えるが、こっそりした仕草でテレビの横に立てかけてあるカレンダーへ目を向ける。母親は気付いていない素振りを演じて「まあ珍しい」と言いながら動きを再開させて皿をテーブルへと運ぶ。ラルフは気付いていないと思い、ブスッとして拗ねたようにう顔を少し逸らす。テーブルのほうへ行き、三つの椅子のうち母親と対面する位置に座る。母親がシリアルの袋を持ってラルフの横に立つ。 母親「どのぐらい食べる?」 ラルフ「いつもと同じ」 母親はシリアルをラルフの前にある皿に注ぐ。ラルフがその後で牛乳を足す。 ラルフ「ローラ(妹)は?」 母親「まだ起きて来てないけど、あの子なら大丈夫、もうそろそろ―」 母親が席に着きながら答える。ちょうどその時ドタドタと階段を駆け下りる足音。廊下からの戸が開く。 ローラ「お母さんおはよう。あれ?お兄ちゃん今日は早いね?」 ラルフ「別に」 ローラ「あ!そっか!今日は」
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